蛇口は精密機械と同じようなものだからこそ壊れやすい

蛇口は精密機械と同じようなものだからこそ壊れやすい

1泊の旅行であれば、ペットショップに預けるより、家で留守番をさせておく方が、愛犬の負担やストレスは少ない。そう考え、旅行の際は自動給餌器を使用している。小型で新しい自動給餌器を試しに買ってみたが、なんとそれは1年もしないうちに壊れてしまい、結局古いタイプの物を使い続けている。新型は様々な機能があったのだが、複雑になればなる程、壊れやすいのだろうと思った。その考えがあったから、マンションのキッチンと洗面所、バスルームの水栓を新しくした際は、バスルームのシャワーがすぐに壊れてしまったかと思って驚いた。

マンションに一斉に回ってきた水道修理会社に、まとめて頼めば安くするということを言われ、本当に壊れてしまう前に水栓を3箇所、同時に替えてもらうことにした。水道修理で、しかも3箇所まとめてとなるとそれなりの費用が必要になったが、壊れてしまってからでは逆に高くつくだろうし、節水できることを考えれば安いものかもしれない。そう考えて工事を依頼した。節水量やシャワーの肌あたりなど、10年前の蛇口と今のものとでは、随分進化しているそうで、見た目もスタイリッシュで美しく、新しくなった蛇口に家族も満足げだった。

ところが夜になりシャワーを使うと、シャワーを止めた後に、吐水口の付け根から水が漏れていることに気づいたのだ。節水できると思っていたくらいなのに水漏れとはとんでもない。そうか、進化した蛇口は精密機械と同じようなものだからこそ壊れやすいのだ。私は翌日すぐに、工事してくれた業者にクレームの電話を入れた。昨日の今日だから業者は平身低頭で謝ってくるかと思ったが、事情を説明すると、それは壊れているのではないと言われてしまった。節水タイプの機能として、シャワーに空気を送り込んでいる関係で、水を止めた時に内部の水が穴から出る仕組みなっているのだという。

新しく複雑なものは壊れやすい。完全な私の思い込みだった。